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SPIRITS COLLECTION

ザ・ハンキー・パンキー

〈130 th ANNIVERSARY REVIVAL FABRIC〉
WOOL 100%  450 gms


“By Jove, thisi s the real hanky panky!”
「まいったな 、これは ホントに ハンキーパンキーだ!」

狂乱の1920年代、ロンドンにあるサヴォイホテルの高名な女性バーテンダー、エイダ・コールマン氏が生み出したこのカクテルは、喜劇役者チャールズ・ホートリー氏が「疲れたからパンチのあるカクテルをお願い」と頼んだ時に誕生しました。
飲み終わったホートリー氏は冒頭の言葉を発したといわれています。
「ザ・ハンキー・パンキー」は、ドライジンにスイートベルモットというマティーニのレシピに、隠し味としてハーブの香りのするフェルネットブランカをわずかに加えパンチを効かせたカクテルです。

ハンキー・パンキーという言葉には不正や(性的に)不道徳または手品という意味合いが込められています。
世界大恐慌・ナチス台頭と暗い時代に突入した1930年代、すこし不道徳でも甘美で刺激的な”ゴールデン・トゥウェンティーズの面影を求める人々によって愛された様子が目に浮かびます。

そんな世界情勢の目まぐるしく変わる1935年に作られたスーツが今回の復刻企画の元になっています。
先代から大切に保管されていたアーカイブコレクションの中にあったこのスーツは、複雑な杢糸(もくいと)遣い、独特なドライタッチ、糸をふんだんに使った重量感、ざっくりした織りによって、現代使われる生地とは明らかに異なるヴィンテージならではの遊びがあり、当時の服地のバリエーションの広さを感じられます。

復刻するにあたり織元との話し合いの中で、重大な難点に直面しました。
90年近い年月の経過の中で、紡績技術が変容し、当時と同じ杢糸を紡げなくなっていました。
そこで、新たに「現代の技術を用いていかに当時の服地を再現するか」という課題が浮上しました。
弊社・織元・紡績メーカーの3社の経験を集結させ、経糸緯糸にそれぞれ微妙にニュアンスの異なる2色の紡毛糸に4色の梳毛糸を巻き付け、計6色の色を組み合わせるという結論に至り、これにより当時の杢糸遣いを表現することが出来ました。

織元・紡績メーカーの知識と経験がなければ実現することは出来なかった逸品です。

激動の1930年代年代、、ジャズナンバー「On the Sunny Side Of The Street」を口ずさみながら人々このスパイシーなカクテルを飲んで暗い夜を乗り越えたように、コロナの蔓延や戦争が続く現在、粋でハンキーパンキーなスタイルで「明るい表通り」を歩いてみませんか。

ザ・ハンキ―パンキー 232001
こちらのスーツが1935年に作られた先代のスーツです
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